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2010年6月22日 (火)

アジサイ、昆虫たちの集う場所

アジサイの季節になりました。

外を出歩いていると、そこかしこにいろいろな種類のアジサイに出会いますね。
毎年花が咲くと、「ここにこんな立派なアジサイがあったんだ」と
自分の日ごろの観察眼のいいかげんさに愕然としたりする。

アジサイ、というと一般的にはいわゆるセイヨウアジサイをイメージする人が多いと思います。
現に、植えられているものの半数ぐらいはあの球状のポンポン咲きの色とりどりの品種でしょう。

X01
近所の戸田市立芦原小学校前のカツラ並木の足元を彩るセイヨウアジサイ。

いわゆるセイヨウアジサイというのは、
日本原産のガクアジサイ(Hydrangea macrophylla)を主にヨーロッパで改良した品種であり、
現在盛んに流通しているのはそれらが逆輸入されたものにさらに手を加えたものである、なんて、知ってました !?
園芸好きの方には常識なのでしょうか。

恥ずかしながら、僕は最近までそんなこと全然知りませんでした。
関心もなかったんですね。

一般的に「花」と思われている部分は実は「ガク(萼)」であり(これを「装飾花」という)、
実際の花はそのガクに埋もれてしまってほぼ無いに等しい、らしい。
したがってセイヨウアジサイにはタネがつかない(「花」がないから当然だ)ので、
殖やすにはもっぱら挿し木(クローン増殖)にたよることになる。

「花」のない、つまり蜜も花粉もない「ガク」に、特有の香りがあるはずもなく、
したがって生き物が悦んで寄ってくるはずもない(「アジサイの香り」って、あまり想像つかないですよね !?)。

・ ・・というワケで、どうせ庭に植えるなら、品種改良前の性質を備えた自生種に近いものを、
と思ったわけです(でもこれは本当に「改良」なんだろうか !?)。
地域の生態系の維持にも少しは役立つのではなかろうか。

まずはヤマアジサイ。

2ヶ月くらい前、近所の園芸店で売っていた安いポット苗を植えてみた。
すると、すぐに蕾をつけて、咲いた。今は盛りをすぎているけれども。

A01
かわいらしいつぼみ。

A02
ガクの部分が開いた。なかなかいい色。

A03
花が咲いた。残念ながら、香りはないようだ。

A04
でもほら、昆虫がやってきた !
さかんになめているところをみると、けっこう蜜を出しているようだ。

B01
すぐそばにもうひと株、やはりヤマアジサイの一種。
アオハダの足元に植えてみた。

これは先ほどとはちがう園芸ショップの、なぜか観葉植物コーナーに無造作に並べられていたもの。
屋根のある日の当たらないスペースで、シダなんかと一緒にいた。
かわいそうなので、日の当たるところに植えてやった。
まだ小さい株だが、来年はもっと見ごたえの株に成長するだろうか。楽しみだ。

B02
ちょっと分かりづらいですが、この微妙な花色に魅せられて、思わず買ってしまった。

B03
やはりミツパチがやってきて、さかんに吸蜜していた。

さて、別の場所に目を移すと。

C01
ノリウツギ (Hydrangea paniculata) 。

「ウツギ」とはいうものの、原種のアジサイの一種で、当然ユキノシタ科に属する。
白くてよく目立つ。よく林のヘリなんかに勝手に生えてるのを見る。
花がないと、それこそよく茂った雑草といった感じに見える。
近寄ると、ほんのりとあまーい香りが。これが、本来のアジサイの香りだろうか。

写真には撮れなかったが、セグロアシナガバチがさかんに周りを飛び回っていた。
小さなアブもたくさん見たし、ネット情報によるとハナムグリなどの甲虫が好んで集まるそうだ。

C02_2
蕾のアップ。 これらの開花を、人間だけでなく昆虫たちも待ち望んでいる。

C03
開花シーン。

C04  C05
小さな虫をお目当てに、クモがジッと身を潜める。

さて、両親が住んでいる隣家の玄関先。

D01
北米原産のカシワバアジサイ (Hydrangea quercifolia) がちょうど見ごろ。
その名のとおり、カシワみたいな形の大きな葉っぱが特徴。

去年の末、西日のガンガンに当たる場所で乾燥に耐えてちぢこまっていたのを、
コニファーだかなんだかつまらないものが植わっていたのを処分してこちらに植え替えたら、
たった半年でなかなか立派な株になった。

地植えでないので、頻繁な水遣りが必要。
ほぼ毎朝、バケツ一杯分の水をやっている(ウチの父親が)。
水分が足りないと、すぐにうなだれたり葉が変色したりするので、乾燥を嫌がっているのがよく分かる。
とってもワガママで手のかかる植物。

D02  D03

ちょくちょく見ているのだが、いまのところ生き物が訪れているのを見たことがない。
残念ながら、匂いもない。

そのほかにもたとえば。

E01
ツルアジサイ (Hydrangea petiolaris)。

庭の境のウッドフェンスにつたわせようと植えたのがほぼ2年ぐらい前、だのにまだこんな状態。
こちらも乾燥が嫌い。すぐに葉先が縮れる。
花が咲くにはまだまだ時間が要るようだ。

ではでは、またまた 

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本日のアジサイ音楽

The Rain Song / Led Zeppelin (1973)

聖なる館 聖なる館

アーティスト:レッド・ツェッペリン
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
発売日:2005/05/25
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この曲を初めて聴いたのは、もう何年前になるのだろう。

毎年このアジサイの季節、もっともよく頭の中で鳴り響く楽曲。
何度聴いても、その神秘的な響きが色あせない不思議さ。

今となっては時代がかって聴こえるストリングス風メロトロンのメロウな響きもさることながら、
何といってもジミー・ペイジの一風変わったチューニングがほどこされたダブルネック・ギターの、
あたかも雲間からの時ならぬ光を浴びた驟雨のようなリフと、
「talk ! talk ! talk !」 .....
優しく呼びかけるようなロバート・プラントの歌声とのかけ合いが、
過ぎ去りし淡い日々を想起させてくれる。

・・・か !?



ツェッペリンでなく、ペイジ&プラントの渋いアンプラグド・ヴァージョン。
ジョン・ポール・ジョーンズが弾いていたメロトロンがストリングスに。
これはこれでイイ。

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コメント

 お久しぶりです。

 アジサイがきれいな季節になりました。そうですか、アジサイの花弁にみえるようなところはがくだとは知っていましたが、セイヨウアジサイはもう種子をつけないのですか。

 ヤマアジサイは、がくが開いた後におしべ、めしべが出るのを知っていたので、当然種子をつけるので、セイヨウアジサイも見逃しているだけだと思っていました。

 ところでユキノシタ科なんですよね、アジサイは。で、このユキノシタ科の特徴って何なのでしょうか?ご存知だったら、お教え下さい。

 先日、生徒に「先生、アジサイって何科なんですか?」と聞かれて返答に詰まり、インターネット先生に聞いて、「ユキノシタ科だよ」と答えたばかり。ユキノシタという植物のイメージがあまりないものですから。

 レッド・ツッペリンの”レイン・ソング”いいですね。僕も好きです。

投稿: しんちゃん | 2010年6月29日 (火) 07:10

しんちゃんさん
コメントありがとうございます!

ユキノシタ科の特徴、ですか。
残念ながら、植物学を専門にかじったことがあるわけではないので、簡単に「コレだ」といえるものはないです。
ちょっと調べたところ、「花びらとガクが同数、おしべはその2倍、心皮、実はさく果で多数の種子ができる」なんて書いてあるのを見かけますが、検証のしようがないです。

ただ、アジサイがユキノシタ科のアジサイ属であるというのは少し古い分類かもしれません。
最近では、アジサイ科として独立させている分類法が一般的なようです。

参考になればうれしいです。

今日は運命のパラグアイ戦ですねー。
せいいっぱい応援しましょう 

ではでは 

投稿: FuManchu | 2010年6月29日 (火) 11:15

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